メールアイコン ご相談はこちらから

AIでLP・EC制作は効率化できる?活用できる場面と人の手が必要な場面

目次
  1. 結論:AIはLP・EC制作の「叩き台」を速くする。仕上げと戦略は人の仕事のまま
  2. 「AIでLPが1日で作れるって聞いたんですが」——相談でよく聞く期待とのギャップ
  3. 数字で見る、AI活用とEC市場の今
  4. AIがLP・EC制作で得意なこと・苦手なこと
  5. LP制作でAIが入る場面、入らない場面
  6. EC商品ページ制作でAIが入る場面、入らない場面
  7. 「それっぽいLP」と「売れるLP」は別物——AIの限界とCVRの話
  8. AI丸投げでよくある失敗
  9. 業種で変わるAI活用の勘所
  10. sober designがAI×LP・EC制作でできること
  11. 何から手をつけるか、私ならこの順番で進めます
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ:AIは「速くする道具」、人は「選び、守る担当」

最終更新日:2026年7月16日

「AIを使えば、LPって1日で作れるんですよね?」。最近の打ち合わせで、この質問を受ける機会が増えました。答えは半分正解で、半分は誤解です。叩き台なら、確かに数時間でできることもあります。ただし、それがそのまま「売れるLP」になるかどうかは、また別の話です。

この記事では、LP(ランディングページ)とEC(通販サイト)の制作にAIをどう活用できるか、そしてどこから先は人の手が必要になるかを、実際の制作現場の感覚で整理します。ツール紹介の記事はすでにたくさんありますので、ここでは「結局どこまで自分たちでできて、どこから専門家に相談すべきか」という判断軸に絞ります。

結論:AIはLP・EC制作の「叩き台」を速くする。仕上げと戦略は人の仕事のまま

AIが得意なのは、ゼロから何かを生み出す作業ではなく、たたき台を大量に、速く出す作業です。キャッチコピーの案出し、構成案のドラフト、商品説明文の初稿。ここまではAIが数分で複数パターンを用意してくれます。

一方で、どの案が自社のターゲットに響くか、ブランドの世界観と矛盾していないか、法令上の表現に問題がないかを判断するのは、今のところ人の役割です。AIは「材料」を速く出す道具であり、「仕上げと最終判断」の道具ではないと捉えると、使い方を見誤りません。

この線引きを最初に共有できるかどうかで、AI活用の満足度は大きく変わります。「AIに全部任せられる」という期待のまま進めると、公開直前になって「思っていたのと違う」というギャップが生まれやすくなるからです。

「AIでLPが1日で作れるって聞いたんですが」——相談でよく聞く期待とのギャップ

打ち合わせの場で、この期待を持って来られる方は少なくありません。SNSで「AIで数分でLPが作れた」という投稿を見て、自社でも同じことができると考えるのは自然な流れです。

実際にAIツールで試作してみると、たしかに見た目は整ったページがすぐできあがります。ところが、いざ公開して広告を回してみると、問い合わせにつながらない。ここで「AIで作ったLPなのに成果が出ない」という相談につながるケースを何度か見てきました。

原因の多くは、ターゲットの悩みに合わせた訴求の順番や、信頼を積み上げる構成が抜け落ちていることにあります。見た目のクオリティと、成果につながる設計は、別の能力だということです。

数字で見る、AI活用とEC市場の今

感覚だけでなく、数字でも確認しておきます。生成AIの活用方針を「積極的に活用する」「領域を限定して活用する」と定めている日本企業の割合は、2024年度調査で49.7%まで増加しました。

出典:総務省「令和7年版情報通信白書」をもとに整理

半数近い企業が方針を定めている一方で、企業規模別に見ると、中小企業では「方針を明確に定めていない」という回答が約半数を占め、大企業より活用方針の決定が遅れている傾向が示されています。LP・EC制作でも、まず任せる工程と確認する工程を決めてから試すと、導入の目的を見失いにくくなります。

一方、AIで作ったページの「受け皿」となるEC市場そのものも拡大を続けています。2024年の国内・物販系分野のBtoC-EC市場規模は15兆2,194億円、EC化率は9.78%でした。

出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」をもとに整理

EC化率が上がる環境では、商品情報や購入判断を支えるページの質を見直す必要性も高まります。AIを使う場合も、量産だけを目的にせず、商品理解やブランドの違いをどう伝えるかまで設計してください。

AIがLP・EC制作で得意なこと・苦手なこと

得意・不得意を工程ごとに整理すると、任せる範囲が見えてきます。

工程AIの得意度理由
キャッチコピー・見出し案の量産得意短時間で複数パターンを出せる
商品説明文・LP本文の初稿得意情報を整理して文章化するのが速い
構成案(骨子)のドラフトやや得意一般的な型は再現できる
ターゲット心理に基づく訴求順の設計苦手自社の顧客理解や過去の反応データが必要
ブランドトーン・世界観の一貫性苦手過去の制作物との整合性は人の目が必要
商品写真・世界観のある画像やや苦手素材そのものの質と一貫性に限界がある
法令・景品表示法まわりの表現チェック苦手最新の規制・業界慣習の判断は人が必要

このテーブルを見ると分かるとおり、AIが得意なのは「言葉を大量に出す」工程で、苦手なのは「何を選ぶか・何を守るか」を判断する工程です。得意な工程はAIに任せて時間を浮かせ、苦手な工程に人の時間を集中させる。この配分が、AI活用の基本形になります。

料理に例えると分かりやすいかもしれません。AIは下ごしらえが速い調理器具のようなものです。野菜を切る・下味をつけるところまでは任せられますが、味見をして最後の一振りを決めるのは、今のところ人の仕事のままです。

AI活用のご相談はこちらAI活用支援サービス

LP制作でAIが入る場面、入らない場面

LP制作の工程を分解すると、AIの役割がさらにはっきりします。ヒアリングで集めたターゲットの悩み・競合情報をもとに、訴求案の骨子をAIに出させるところまでは効率化できます。見出し案を10パターン用意する、といった作業はAIの得意分野です。

ただし、その中からどの訴求を一番上に置くか、どの順番で読者の疑問を解消していくかは、これまでの制作実績や業界の反応データを踏まえた判断になります。岐阜LP制作の実務でも、構成の順番ひとつで問い合わせ数が変わる場面を何度も見てきました。ここはAIに丸投げできる工程ではありません。

AIで初稿の骨子まで作れば、初稿作成にかかる時間を短縮できることがあります。ただし見積もりが下がるかは、構成設計・仕上げ・写真撮影など、人が担う工程と仕様によって変わります。LP制作の費用相場だけで判断せず、発注前に必要な工程を確認してください。

EC商品ページ制作でAIが入る場面、入らない場面

ECの商品ページも、考え方はLPと似ています。商品スペックを整理した説明文の初稿、複数商品分のバリエーション文章、こうした量産系の作業はAIが力を発揮します。商品数が多い通販サイトほど、この効率化の恩恵は大きくなります。

一方で、ブランドの世界観を伝える商品写真や、購入の決め手になる「この店で買う理由」の部分は、AIだけでは埋まりません。竹田牧場さんやTAKURO COFFEEさんのようなEC実績を振り返っても、商品そのものの魅力や作り手の思いが伝わるページは、AIの文章だけでは成立しませんでした。実際の写真・取材・ブランドの背景があってこそ、そのページは成り立っていたのです。

ECカートシステムの選び方とあわせて、AIをどこまで使うかも初期の設計段階で決めておくと、後から手戻りが少なくなります。

商品点数が数百点を超えるようなECサイトでは、すべての商品ページを人手だけで書き切るのは現実的ではありません。基本スペックの整理はAIに任せ、看板商品や新商品など「売上の柱になるページ」だけ人が時間をかけて仕上げる、というメリハリのつけ方が実務では機能しやすいと感じています。

「それっぽいLP」と「売れるLP」は別物——AIの限界とCVRの話

ここは正直に書きます。AIで作ったページは、見た目だけならすぐに整います。デザインのバランスも取れていて、一見プロが作ったように見えることも珍しくありません。

ただ、見た目が整っていることと、実際に問い合わせや購入につながることは、まったく別の話です。CVR(成約率)を左右するのは、ターゲットが抱える具体的な悩みに、どの順番で、どんな言葉で応えるかという設計です。私は、この部分をAIだけに任せるのはまだ早いと考えています。

読者に問いたいのですが、今あなたが検討しているLP・ECページは、誰の、どんな悩みに答えるために作られていますか。この問いに即答できないページは、AIで作ろうと人が作ろうと、成果につながりにくいものです。

AIに「売れるLPを作って」と指示しても、AIはあなたの過去の問い合わせ内容も、実際に商品を買った人の反応も知りません。知っているのは、世の中に広く存在する「それらしいLPのパターン」だけです。だからこそ、自社の顧客理解という材料を人が渡してあげる必要があるのです。

AI丸投げでよくある失敗

AIにLP・EC制作を丸ごと任せた結果、うまくいかなかったケースにはいくつかの共通点があります。

まず、複数ページを作るときにAIの出力をそのまま使うと、ページごとにトーンがばらつき、ブランドの一貫性が崩れます。あるページは硬い文体、別のページは軽い文体、といった具合です。訪問者は複数ページを見比べるので、この揺れは信頼低下に直結します。

次に、健康食品や美容関連の商品では、AIが生成した表現がそのまま景品表示法や薬機法に触れる可能性があります。以前、健康食品を扱う方から「AIが書いた説明文、このまま載せて大丈夫でしょうか」と見せていただいたことがありました。読んでみると「必ず痩せる」という言い切りの表現が入っており、慌てて修正をお願いした場面があります。AIは悪気なくこうした断定表現を生成することがあり、公開前の人によるチェックは省略できません。

そしてもうひとつ、画像をすべてAI生成に任せた結果、商品の質感が伝わらない写真になってしまうケースです。実物の商品を扱うECほど、AI画像だけでは購入の決め手にならないことが多いと感じています。

これらに共通するのは、「公開前に人が通しで見る工程」を省略してしまった点です。AIが出した文章や画像を個別にチェックしていても、ページ全体を通して読んだときの違和感には気づきにくいものです。1ページずつではなく、サイト全体を通しで確認する時間を、あらかじめスケジュールに組み込んでおいてください。

業種で変わるAI活用の勘所

同じ「AI×LP・EC」でも、BtoBのLPとD2CのECでは、AIの使いどころが変わります。BtoBのLPは、購入までの検討期間が長く、比較材料としてスペック・導入実績・費用感を正確に伝える必要があります。この場合、AIは製品情報を整理して文章化する作業で力を発揮しやすく、比較表のたたき台作りにも向いています。

一方、D2C色の強いECでは、スペックよりも「作り手の思い」「使ったときの体験」が購入の決め手になる場面が多くあります。ここはAIの文章力だけでは埋まりにくく、写真・ストーリー・レビューといった人が関わる要素の比重が大きくなります。

自社の商材がBtoBの検討材料型なのか、D2Cの共感型なのかによって、AIに任せる比率を変えるという発想を持っておくと、導入の失敗が減ります。すべての業種に同じ配分でAIを当てはめようとすると、うまくいかない場面が出てきます。

製造業のBtoB LPであれば、加工精度や設備仕様といった専門情報をAIに整理させ、現場の担当者が数値の正確性だけ確認する、という分担も現実的です。専門性が高い業種ほど、AIの下ごしらえが効いてくる場面は少なくありません。

sober designがAI×LP・EC制作でできること

sober designは、LP制作・EC制作を長年手がけてきた立場で、AIツールの活用支援も行っています。多くのLP制作の実績に加え、LPを最大限に活かすための施策の提案、広告運用まで手掛けております。

AIで初稿を効率化しつつ、ターゲット設計・ブランドの一貫性・法令チェックは私たちが担当する。そんな役割分担のご相談も受け付けています。「全部AIで済ませたいがどこまでできるか知りたい」という段階のご相談も歓迎です。まずは制作実績でLP・ECの事例をご覧ください。

何から手をつけるか、私ならこの順番で進めます

AI活用を検討する会社には、次の順番をおすすめしています。まず、既存のLP・ECページがあれば、その商品説明文や見出しをAIに複数パターン出させて、今の表現と比較してみてください。ここは無料のツールでも試せる範囲です。

次に、比較して良かった表現があれば、実際のターゲットの反応(問い合わせ内容・購入者の声)と照らし合わせて、本当に響く言葉かを人が判断します。AIの案をそのまま採用するのではなく、一度フィルターを通す工程です。

最後に、複数ページ・複数商品に展開する段階になったら、トーンの一貫性チェックと法令面の確認を必ず入れてください。この3段階を踏むことで、AIの出力をそのまま公開することによる見落としを減らしやすくなります。

社内にAIツールに詳しい担当者がいない場合は、無理に自社だけで完結させる必要はありません。最初の型づくりだけ制作会社に相談し、以降の運用は自社で回すという分担も、費用を抑えながらAIの恩恵を受ける現実的な選択肢です。

よくある質問(FAQ)

AIだけでLPを完成させることはできますか?

叩き台までは可能ですが、公開してそのまま成果につなげるには、ターゲット設計や訴求順の調整が必要です。AIの出力を土台に、人が仕上げる形が現実的です。

AIを使うとLP・EC制作の費用は安くなりますか?

初稿作成にかかる時間は短縮できることがあります。ただし、構成設計・仕上げ・写真撮影などの工程は変わらず必要です。制作費が下がるかは、仕様と人が担う工程を確認したうえで判断してください。

ECの商品説明文は全部AIに任せてよいですか?

商品数が多い場合の初稿作成には向いています。ただしブランドの世界観や商品ごとの個性を伝える部分は、実際の商品情報をもとに人が調整してください。

AIで作ったLPが法律に触れないか心配です。

もっともな心配です。特に健康・美容関連の商材は、AIが生成した表現が景品表示法や薬機法に抵触する可能性があります。公開前に人の目でのチェックを必ず入れてください。

画像もAIで生成してよいですか?

雰囲気を伝えるイメージ画像には使えますが、実物の商品を扱うECでは、実際の商品写真のほうが購入の決め手になりやすい傾向があります。用途によって使い分けてください。

制作会社に依頼する場合、AI活用は追加費用になりますか?

sober designでは、AIによる初稿作成を制作フローに組み込んでおり、内容によって費用が変わります。仕様により変動するため、まずは現在の状況を伺ったうえでお見積もりします。

既存のLPをAIでリニューアルすることはできますか?

できます。既存ページの実績データ(アクセス数・問い合わせ率など)をもとに、改善案の叩き台をAIに出させ、人がターゲットに合わせて調整する進め方が現実的です。ゼロから作り直すより取り組みやすい方法です。

AI活用の相談だけでも受け付けていますか?

受け付けています。制作を依頼するかどうか決まっていない段階でも、「どこまで自社でできるか」を一緒に整理するご相談は歓迎です。まずは現状のページを拝見したうえでお話しします。

AI×LP・EC制作のご相談はこちら / TEL:058-213-0270(受付:月〜土 9:00〜18:00)/ お問い合わせフォーム・LINEからもご連絡いただけます。

今のサイト、AIに任せきりで大丈夫?無料HP診断はこちら / TEL:058-213-0270(受付:月〜土 9:00〜18:00)

著者:早川 雄也(sober design / 株式会社すいげん 代表)

Webデザイン・ホームページ制作・Webマーケティングを手がけて10年以上。製造業・医療・飲食・不動産など幅広い業種の中小企業のIT・Web支援を行っている。

まとめ:AIは「速くする道具」、人は「選び、守る担当」

LP・EC制作にAIを使うかどうかは、もう議論の余地がありません。使ったほうが速いのは事実です。問われているのは、どこまで任せて、どこから人が関わるかという線引きです。

言葉を大量に出す作業はAIに任せ、ターゲットに合わせた設計・ブランドの一貫性・法令チェックは人が担う。この役割分担さえ守れば、「それっぽいページ」で終わらせず、成果につながるページに仕上げられます。

AIを使うこと自体は、もう特別な取り組みではなくなりつつあります。これからの差は、AIを使うかどうかではなく、どこに人の判断を残すかで決まっていくと私は見ています。

どこまで自社でできて、どこから相談すべきか迷ったら、まずは制作実績をご覧のうえ、お気軽にお問い合わせください。既存記事「生成AI業務効率化」もあわせて読むと、LP・EC以外の業務でのAI活用も含めて全体像がつかめます。